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シンポジウム
国際宗教研究所・宗教者災害支援連絡会共同主催 公開シンポジウム「現代宗教とつながりの力」
日 時 | 2014年2月22日(土)午後1時~5時30分 |
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場 所 | 大正大学1号館2階大会議室 (東京都豊島区西巣鴨3-20-1) (都営地下鉄三田線西巣鴨駅徒歩2分/JR埼京線板橋駅徒歩10分) |
【パネリスト】(50音順)
久間 泰弘(曹洞宗東日本大震災災害対策本部復興支援室分室主事/伊達市龍徳寺住職)
「これまでの支"援"から、これからの支"縁"へ」
西川 勢二(真如苑教務長補佐)
「SeRVボランティア活動とその後ろ」
平澤 勇一(天理教磐城平大教会長/天理教福島教区長)
「たすけあいの展開~支援から支縁へ」
藤波 祥子(八重垣神社宮司)
「氏子の信仰に支えられて」
【コメンテーター】
磯村 健太郎(朝日新聞記者)
岡田 真美子(兵庫県立大学教授)
【司会】
大谷 栄一(佛教大学准教授)
弓山 達也(大正大学教授)
【シンポジウム趣旨】
東日本大震災では宗教が人びとをつなぐ力をもつことが注目された。仏教寺院が避難場所として機能したが、寺院内での自治体制が円滑に立ちあがり運営されたと伝えられている。神社は支援物資の集積や分配の場所として大きな役割を果たした。僧侶や神職や教会・教団支部の指導者たちが、地域社会の助け合いを後押しするのに貢献したことも少なくなかった。
このように苦難の状況で、宗教施設や宗教教団や宗教者が人々のつながりを効果的に働かす力をもっていることが確認された。東日本大震災に先立つ時期、「無縁社会」という語が広まった。非正規雇用の下で貧困化する若者や孤立死に見舞われる高齢者が増えている状況を憂えたものだ。つながりの力が弱まり、セフティネットが機能しない社会の到来が懸念されていた。
こうした社会関係の弱体化に対して宗教に何ができるかという問いに、東日本大震災後の宗教界は図らずもポジティブな応答を返したと言えるかもしれない。このシンポジウムでは、つながりの力の提供者としての宗教、社会関係資本(ソーシャル・キャピタル)としての宗教という観点から現代宗教を捉え返してみたい。