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シンポジウム
(公財)国際宗教研究所シンポジウム「新たな感染症の時代における宗教」
このシンポジウムは終了しました。
多数の皆様にご来場いただきありがとうございました。
日 時 | 2021年2月20日(土)13:00~17:30 ※冒頭に(公財)国際宗教研究所賞授与式を行います。 |
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場 所 | ZOOMミーティングとしてオンラインで開催 ※お申し込みの方には開催の数日前にミーティングURLをメールにてお知らせいたします。 |
参加費 | 無料(定員300名) ※申し込み締め切り:2月17日(水)18:00 |
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の世界的流行は、宗教に甚大な影響を及ぼしています。世界各国で宗教集団の儀礼や集会を通して感染が拡大し、宗教者が厳しい批判を浴びる場面が現出しました。宗教活動において人が集まることはきわめて重要ですが、新型コロナウイルス感染症はそれを大きく妨げることになりました。かわりにオンラインで礼拝や法要や説法をするなどの試みも行われていますが、対面での実践で生じた空白を埋めることは容易ではありません。
世界的に死別の悲しみでふさがる心に追い打ちをかけているのは、看取りや葬儀に立ち会えない人が増えていることです。死が近いと感じている高齢者たち、とりわけ病気を抱えている人々は若い世代や孫などに会えない寂しさを募らせています。見捨てられるように死んでいく、別れを告げずに死者を送り出すことは辛いことです。宗教儀礼が果たしていた役割をあらためて思い知ることにもなっています。
「ともに生きる」ことと宗教は、本来、深く結びついています。その「ともに生きる」ことが困難になるなかで、新たな交わりや支え合いも芽生えています。孤立化が進む社会のなかで、多様性を踏まえて交流する動きも見られます。新型コロナウイルス感染症以前から進んでいたそうした動きがコロナ禍で新たな展開をしている例もあります。
感染症による苦難は人類史に頻繁に見られたものでした。日本でも感染症を経験しながら、人々が積み重ねてきた文化もあり、宗教が深く関わっています。近代医学によって感染症が克服されたと考えられがちでしたが、新たな感染症の時代に入っているという認識も深まっています。こうした文明史的展望のなかで現代の宗教のあり方を見直すことも求められています。
このシンポジウムでは、以上のような観点から宗教者や研究者や報道関係者のご報告をいただき、「新たな感染症時代における宗教」について討議を進めてまいりたいと思います。
【発題者】(あいうえお順。報告は1人25分。題は仮題)
・篠原祥哲(世界宗教者平和会議日本委員会)「ソーシャル・ディスタンスと諸宗教連携による信頼構築」
・高瀬顕功(大正大学)「コロナ禍が寺院活動にもたらした影響―集いの場と支援ネットワークの展開」
・西出勇志(共同通信社)「危機対応と信仰者」
・西村明(東京大学)「近代日本の感染症と宗教」
【コメンテータ】弓山達也(東京工業大学)
【司会】島薗進(上智大学)
参加申し込みはこちらをクリックしてください応募は締め切りました。多数のお申し込みをありがとうございました。